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飛び石日記*
2002年8月
2002年8月11日日曜
「さくら」
今週のストーリーを新聞で読む。
ええッ、何ロバートと別れる?桂木先生とそんなに早くくっつくの!そんなのアリ?今の今までロバート一筋で、別れて心が傷付くくらい好きだったのに、ほとぼりが冷めないうちにそうなるの?
(わたしなんて二年も三年も引きずるのにさー)とか何とか言っていたら、母は「あらそんなの当たり前でしょ」とのたもうた。「この人がいいとなったら、なりふりかまわずゲットするのよ。何人かの内から一番見こみありそうな人を選ぶのよ」
――って母よ。誠実さや愛情なんかよりも、株の投資みたいに将来性を取れと?
最近母親はこういうことをよく言う。わたし、現在26歳。まあ適齢期とか言われる年だし、そもそも奥手な娘には少々過激なことを言わなければ何も始まらん、と思っているのかもしれないけれど。
桂木先生もさくらさんといままで相当親しく見えたのに、初めて自分の気持ちに気付くだなんて、ドラマだからそうなのか。世の中の男性は概して自分の気持ちに疎いのか。
なんだかんだで、経験値低いな、自分、と思った出来事。
2002年8月9日金曜
「私が40歳になったとき」
(その人は言った)(その言葉は私にだけ言われたのではない気がした)
君が彼のことをそんな風に言うのはおかしい。俺たちの20年間の苦労を君たちは知らない。たとえ今彼がどんな風だって。
君たちはその苦労の上に乗っかっているのに、そんなことを言う資格なんてない。彼を悪く言う資格なんてない。(わたしは静かに張り詰めて次の言葉を待つ)
今は若い人たちは実力主義と言うか、そういうことを言う風潮が当たり前のようになっているが、やっぱりそれはおかしいんだ。俺が同じように言われたら張り倒しているよ。
君のような人がそんなことを言うべきじゃない。あるいは下克上みたいに言うのも絶対におかしいんだ。
(この仕事は実力主義、現場主義。あらゆるものに目を配って、人の配置から、時間配分から、遺構の性格、ボリューム、全てを計算して、正しく、時間どおりに終わらせなければならない)
(できて当たり前、出来なければみそっかす、そういう現実)
―――だけど私が40になったとき、わたしは若い人にそういう扱いをされたいだろうか?敬意も払われず、けんtuつくとした態度で接されたいだろうか?否。断じて否。
私は基本的に年上の人に敬意を払う。生きた年数と重ねた経験はなににも変えられない差だから。私はそれに敬意を払う。だけど、そうではなかったんだろうか、どこか傲慢であったのを諌められたのだ。
その人はみんなに敬意を払われている。積み上げてきたたしかな知識、人を思いやる気持ち――、基本的な態度がしっかりしているからだと思う。
私たちの世代には、悪しき実力主義の概念が張りついていると思う。いつかしっぺ返しが来る。こうした振る舞いは鏡。私が40になったとき、受けたいような態度をもって接するべきなんだと思う。
2002年8月6日火曜
今日はヒロシマの原爆の日
満月の夢を見たなら戸を開けて銀(しろがね)の路から魂が来るの
2002年8月4日日曜
「緑の村で」
私はスターバックスでコーヒーを飲んでいる。コーヒーの熱は、疲れた体にゆっくりと火を灯していく。
疲れた?そう、山の空気は芳しく、わたしの心を水のように静かに満たした。心は満ちたが、体はやはり疲れていたらしい。帰りの車内で切符を点検にきた車掌にも気付かないくらい、ぐっすりと眠っていた。指定席にしておいて、本当に良かったのだ。
山は涼しく、水の気配に満ち、近づいていた低気圧、前線の通過、雷鳴はわたしを少し脅かした。だが、山襞を包み込み雨と雷を従えて進んだ大気が静かに去って行ったあと、水気に満たされた大地はなんと瑞々しかったことだろう!
帰りの車のなかから、谷間に雲が残っているのを眺め、ああ、雲とて水の塊、低き所を求め動きやまざる絶え間ない流れなんだ(あなたの言葉だ)と思ったり―――。
本日のお勧めコーヒー、このコーヒーは苦い。わたしはもっと、酸味と、まろやかさがある味の方が好みだ。火が熱を広げてゆく。もう、立って帰らなければ。
明日からは炎天下で仕事だ。たまたま涼しい日にあたっただけだ、と言われたけれど、わたしの記憶にその地は美しく留められた。
薄い霧を背景にぽつぽつと点在していた家、美しい緑の村。海が見えない村。
2002年8月3日土曜
「スターウオーズ」
スターウオーズ・エピソード2を見に行く。
前から、ルーカスはドラマは下手だ、映画オタクで生きてきたからとりわけ恋愛の深みは出せない、と聞いていたので、まあそちらはまったく期待せずに見に行った。
実際どうだったかと言うと、メインとなるはずのアナキンとパドメの恋心が、なんで急に盛り上がったのかさっぱりわからなかった;;
しかし、恋が育って行く惑星ナブーの湖水地帯は、夢のように美しく、この宮殿も、この滝に囲まれた草原も、みんなCGなのか!という驚きは禁じえないのだった。ドラマはさっぱりだったけれど、あの風景に支えられて、観客のこころに美しい記憶は残ったと思う。
やはり白眉はアクション、戦闘シーンである。あのヨーダ様が剣を取って闘うのである、なかなかどうして強いのである、相手は――おお、白のサルマン!(もとい、クリストファー・リー演じるドゥオーク伯爵;)
処刑場での強暴な生物との闘いや、工場での息をもつかせぬアクション、スピーダーでの空中戦、はらはらどきどきして、私は手を握りっぱなしだった。いやもう、感嘆しました。
アナキンの母親の扱いったらなんなの?!とか、こんなに意志弱くって、実はジェダイって大したこと無いんじゃないのかと思わせてしまうなど、いろいろツッコミどころはあるのだが、全体的に満足できる作品だった。良かったと思う。