I quatro rusteghi

(原作カルロ・ゴルドーニ/作曲ヴォルフ=フェラーリ)

初演

1906年 ミュンヒェン・ホフテアター

登場人物

ルナルド(ヴェネチアの商人、B)/マルガリータ(ルナルドの後妻、MS)/ルチエータ(先妻の娘、S)/マウリッツォ(商人、Br)/フィリペート(マウリッツォの息子でマリーナの甥、T)/シモン(商人、B)/マリーナ(シモンの妻で、MS)/フェリーチェ(MS)/カンチャン(商人、B)/リッカルド伯爵(T)/他 

 

あらすじ

1幕

カーニバルの最後の日である裕福な商人ルナルドの家にて、彼の後妻であるマルガリータは継娘のルチエータと一緒に家事をやりながら、ルナルドが頑固で横柄なことに不平を言っている。ルチエータは結婚すれば、厳格な父親から逃れられると思い、マルガリータに何か良い案がないかと提案を頼む。ルナルドが戻ってくると、彼はいつものように不機嫌であるが、同業者のマウリッツィオ、シモン、カンチャンとその妻たちと夕食をしたことを告げる。それだけではなく、ルチエータを去らせると、ルナルドはマルガリータにルチエータとマウリッツォの息子フィリペートを結婚させることを公にすることになったのを打ち明ける。だが、厳格な父親は決めたのは自分たちなのに、結婚前に2人が会うことは認めたくない。マルガリータの抗議が聞き入れられないとなると、彼女は父親同士で勝手に話し合うことに激怒する。

 シモンの家の午後、マリーナは洗濯物を干すのに大忙しである。彼女の甥フィリペートが結婚を決められながらも、その相手とは結婚当日になるまで会うことを許されないというという不平を訴えにやってくる。マリーナは甥を慰めて去らせてから、夫が帰って来ると、そのことを抗議するが、聞き入れられないので激怒する。しかし、友人フェリーチェとその夫がリッカルド伯爵を連れてやってきて、フィリペートとルチエータの結婚の話題をするが、父親が結婚を決めながらも2人を合わせるのを許さないのはおかしいという意見が一致する。シモンが戻ってくると妻につまらない話をしていないで、家の中に戻るようにいう。

2幕

ルチエータは家で早く良い夫が見つかるように一人で祈っている。部屋に入ってきたマルガリータがお洒落をしているのを見て、彼女にアクセサリーをねだる。ルナルドは妻と娘が着飾っているのを快く思わず、娘からアクセサリーを取り上げてしまう。シモンとマリーナの夫婦がやってきて、妻のお洒落を懸念する夫とお洒落をしたいと主張する妻の2組の夫婦喧嘩が始まる。結局、夫の方が「昔の女は良かった」と言いながら退散してしまう。フェリーチェがやってきてルチエータにもうすぐ結婚することになっている青年が女装してやってくると告げる。リッカルド伯爵とフィリペートがやって来て、フィリペートとルチエータは一目ぼれする。妻達は若い二人を祝福するが、マウリッツォが息子がいないと真っ青になってやってきて伯爵の悪口を言うので、怒った伯爵が出てきて、妻達の計画がバレてしまう。

3幕

ルナルドの家で、ルナルド、シモン、カンチャンは女達のしたことに腹を立てていて、ルチエータの結婚を取りやめ、妻達をどのように制裁を加えようかと話し合っている。フェリーチェが入ってきて、若い二人の許しを乞う。他の妻達も次々に入ってきて謙虚に誤るので、夫達も軟化して妻達を許す。マウリッツォと伯爵を連れたフィリペートがやって来たので、ルチエータを引き合わせ、祝福する。皆は食事のために別室に移動するが、若い二人を残って口づけを交わすのであった。

 

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結婚を控えた娘のために、ヴェルディの「ファルスタッフ」を思わせるような機転を利かせようとする中年女性たちとそれに上手く担がれる頑固な男たちのストーリーです。「4人の田舎者」はいずれもバスやバリトンのような低声が歌い、コミカルです。

父親達が勝手に結婚相手を決めたこと、マルガリータはルチエータの継母であること、こういうシュトエーションだと、普通、父親の決めた結婚相手ではなくて、別の恋人がいて反対されていて、とか、マルガリータがルチエータを苛めてというような状況がストーリーになりやすいですが、不思議とそれはありません。ルチエータは継母と仲良く、連携も上手くいっています。父親たちが変なだけ、この関係は安心させられます。

父親達の頑固な考えは、かえって滑稽です。結婚を認めないカップルが会うのを反対するのはわかりますが、自分達で決めた結婚相手なのに、本人同士会うのを反対するというのは変です。父親はあくまで若い二人に対して厳格な人間でありたいと思っているのです。

古代の中国やエジプトの書物に「全く今の若い者は」という文章があるということですが、「昔の女は良かった」という言葉はそれに似ています。妻たちは夫に謝りましたが、心から反省するはずがありません。ただ、うわべだけでも立てておけば、寛大になるというところを見抜いて、保守的な男4人は担がれていただけなのです。

音楽は、美しいながらも親しみやすく、弦楽器のピチカートの伴奏がついた間奏曲は単独で演奏されることもあります。ストーリーが自分で決めた娘の結婚相手に合うのを禁じるという、普通ありえないけど馬鹿馬鹿しい状況なのに、機転を利かせて主張しようとする妻の組み合わせが十分に楽しめる内容です。

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