I Capleti e I Montecchi

(台本ロマーニ・作曲ベッリーニ)

あらすじ

1幕

13世紀ヴェローナで、教皇派のカプレーティ家と皇帝派のモンテッキ家との代々にわたる諍いが続いていた。カプレーティ家で家長カッペリオの命令で郎党達が集まっていると、ロメオが「モンテッキからの使者」と名乗ってやってきて、和平のためにカプレーティ家の娘ジュリエッタとの結婚を認めてほしいと申し出る。しかし、ジュリエッタの兄が既にロメオに殺されたことへの恨みはカプレーティ家に残っているので、カッペリオは申し出を断り、ジュリエッタは自分の派閥のテバルドと結婚することになっていると言う。

ジュリエッタの部屋にこっそり入ったロメオは彼女に駆け落ちを提案するが、外を知らない彼女は家からは出られないと言う。

テバルドとジュリエッタとの婚礼の準備をしているカプレーティ家に、ロメオが、ジュリエッタを取り戻そうと、モンテッキ家の仲間を連れて、変装し潜伏している。しかし、テバルドを始めとするカプレーティ家に気づかれてしまい、争いが大きくなる。

2幕

ジュリエッタが、婚礼の騒ぎで、ロメオがその後、どうなったかを心配していると、相談相手ロレンツォが、ロメオは無事に逃げられたこと、2人が結ばれるには、一時的な仮死状態にさせる薬を飲んで、墓に葬られた後、手はずを整えて、ロメオと駆け落ちするという計画を提案する。ジュリエッタは勇気を持って、実行しようとする。

ロメオとテバルドが決闘しようとするとき、ジュリエッタの葬儀の行列が通る。2人は決闘を中断し、共に嘆く。

カプレーティ家の墓に入ったロメオは横たわるジュリエッタの元にひざまずき、持っていた毒薬を飲んでしまう。目をさましたジュリエッタはロメオがそばにいることを喜び、手はずを説明するが、ロメオが既に毒薬を飲んでしまったことを知って悲しむ。やがてロメオはジュリエッタの腕の中で事切れてしまう。ジュリエッタも悲しみのあまり死んでしまう。やがて、墓まで駆けつけた両家の人々が自分たちの争いで、2人の命が犠牲になったということに気付く。

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名作「ロミオとジュリエット」を題材にした、オペラなのですが、シェークスピアのものとは無関係です。「ロミオとジュリエット」というのは、シェークスピアのオリジナルではなくて、イタリアに元々あった説話です。なので、グノーのオペラとは違い、ベランダの場面がありません。しかも「ロミオとジュリエット」の話は有名でも、両家の仲が悪いことの理由を知っている人は少ないと思います。しかし、それは、教皇派と皇帝派の政治的理由ということにこのオペラではなっています。「イタリア中がこの争いで振動するだろう」なんて言っています。ちょっとした派閥のケンカでないのか、と思っていたことも内戦のレベルになっているわけです。

ロメオの役を歌うのは、テノール歌手の場合もあるようですが、ズボン役のメゾ・ソプラノが歌うことが通例のようです。そして、シェークスピアだと悪役に該当し、ジュリエットとは恋愛関係というよりは兄のような立場の従兄であるテバルドはテノールです。ベルカント・オペラのテノールらしくジュリエットに対する恋心を流麗に歌います。ジュリエッタはもちろん、ソプラノで、コロラトゥーラを披露してくれます。このオペラのジュリエッタは好奇心いっぱいの少女というよりは、深層のお嬢様というキャラクターのようです。禁じられた恋なのだから、普通は燃え上がって、普通のやり方で駆け落ちもすると思うのですが、ロメオの申し出に対しては、「家を捨てることはどうしてもできないわ」と言います。普通のやり方の駆け落ちは拒みながらも、死んだと周りに思わせる方法による駆け落ちの方がはるかにハイリスクです。しかも、婚約者であるはずのテバルドは彼女の葬儀の列が通るまで死んだことを知らなかったのです。普通、決闘の場へ行く前に、葬式に参列するものではないのかと思いますが、ロミオと一緒にその列を見たということで、争いの無意味さをロミオと共に悟るのでした。

そして、グノーの「ロミオとジュリエット」と同じく、2人は、墓の中で生きて再会することができるのです。しかし、これもすれ違いで、ロミオは先に毒薬を飲んでいました。グノーでは、ロミオは毒薬を既に飲んでいても、とりあえず2人は喜びます。しかし、こちらは、ジュリエットが喜んでいるのに、ロミオは自分のしたことが早まっていたということに青ざめるのです。このジュリエット、ロミオの剣で自殺しようとはするのですが、ロミオに拒まれてしまいます。彼女はなぜか、剣で自分を刺してもいないし、ロミオの毒薬もないのに、悲しみのあまりに死んでしまうのです。

 

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