L’Assedio di Corinto

(ジョアッキーノ・ロッシーニ作曲)

 

1幕

コリントにはマホメット2世率いるトルコが侵略してきている。コリントの統治者クレオメネは自分の娘パミーラを若い隊長のネオクレと結婚させようとしている。しかし、パミーラはアテネで会ったアルマンゾールという外国人を愛しているのだった。

コリントに勝ち目がないので、マホメットはクレオメネに降伏をすすめるが、応じないので怒って殺そうとする。駆けつけたパミーラを見て、マホメットはアテネでアルマンゾールと名乗っていた時に愛していた恋人だったことを知る。

パミーラはネオクレの結婚を拒絶しているので、クレオメネは怒って娘とマホメットを残して去る。

2幕

パミーラはマホメットのテントで自分の祖国や父親とその敵である恋人とのことで悩んでいる。マホメットは彼女と結婚して平和的解決をしようとするが、コリントの残党の暴動が起きて結婚話がさえぎられてしまう。ネオクレがパミーラを助けようとして、テントに入ってくる。パミーラはマホメットにネオクレのことを弟だと話して彼の命を助ける。

パミーラはマホメットをあきらめ、祖国と運命を共にする決意をする。 

3幕

 パミーラはコリントの砦に戻り、最期の戦争にクレオメネやネオクレを見送った後、残された女性と祈っている。コリント軍を全滅させたトルコ軍を率いたマホメットが入ってくるが、パミーラは他の女性たちと一緒に自害して、コリントの町は炎上する。

 

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ロッシーニのヒロインってオペラの世界の中では変っている人が多いですよね。このオペラのヒロイン、パミーラも恋人よりも祖国を選んでしまうのです。

他のオペラ作家だったら、マホメットを選ぶようにするんじゃないのかな?そして、一緒にコリントが助かるためにマホメットとパミーラは一緒に死んでしまうとか…

それになんで、マホメットとパミーラが結婚すれば、平和的に解決するわけなのに、クレオメネはなかなか承知しません。それも愛情のない政略結婚ではなくて、相思相愛の関係なんですよ!?

他のロッシーニのマイナー・オペラにも言えることですが、声域の設定が、普通のオペラと違います。ネオクレはテノールかズボン役のメゾなのは、まだわかります。しかし、普通ヒロインの父親といったら、バリトンかバスではないでしょうか?そして、恋人役は大抵テノールでしょう。なのに、クレオメネがテノール、マホメットがバリトンなんです。そして、S/Ms/T/Brがそれぞれコロラトゥーラを披露します。序曲も含めて、いかにも戦争オペラという感じで音楽は活気があります。

ロッシーニはこのオペラを「マホメット2世」と「コリントの包囲」と2種類の名前をつけて発表しました。前者はイタリア語で初演されたのはサン・カルロ劇場です。それをフランス語版に改作したのが「コリントの包囲」で初演はパリ・オペラ座です。「マホメット2世」でアルト(またはメゾ)だった、ネオクレがテノールに変りました。しかし、「コリントの包囲」は後でイタリア語に逆輸入されます。そして、ネオクレは再び女声に戻るのです。音楽的には「コリントの包囲」は「マホメット2世」より劇的な要素が多いようです。

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