La forza del destino

(ピアーヴェ台本・ヴェルディ作曲)

あらすじ

1幕

セビリアのカラトラーヴァ侯爵の家の娘、レオノーラは駆け落ちをするために恋人のアルヴァーロを待っている。アルヴァーロは貴族ではあるものの、インカ帝国の血を引いているために、レオノーラとの結婚を反対されているのである。父親の侯爵はレオノーラに優しくお休み、と言って部屋を去る様子を見て、レオノーラは家か恋人か迷っている。

アルヴァーロが現れて、レオノーラはためらいながらも出かけようとすると、剣を持った侯爵が現れる。アルヴァーロは和解の為に持っていた拳銃を投げ出そうとすると、その銃が暴発し、侯爵に当たってしまい、娘を恨みながら死んだので、2人の恋人は逃げる。

2幕

レオノーラの兄、カルロが父の敵を討つため、2人を探している。しかし、2人は既にはぐれてしまっている。アルヴァーロに捨てられたと思ったレオノーラは岩山の修道院にたどり着き、グァルディアーノ神父に身の上話をして、裏山の洞窟で、1人で祈りつづける修道生活を許可してもらう。

3幕

イタリア軍として参戦しているアルヴァーロは一人の戦友をカルロとは知らずに助ける。二人は共に偽名を使い、友情を誓う。戦争で負傷したアルヴァーロはカルロに「開けないで死んだら焼いてくれ」と鍵と小箱を渡す。しかし、カルロは良心の呵責を持ちながらも、小箱を開けてしまう。その中に妹の肖像画があるのを発見してアルヴァーロの素性を知ってしまう。

 全快したアルヴァーロにカルロは本名を名乗り、決闘を申し込む。他の兵士たちに決闘を止められると、アルヴァーロは信仰の道に入ることを決意して去る。

4幕

5年後、アルヴァーロはラファエルという名の修道士になっている。またアルヴァーロをみつけたカルロがやってきて決闘を迫る。無抵抗だったアルヴァーロもカルロの人種差別的な罵り方に耐えられなくなり、裏山で決闘することになる。

決闘でカルロを刺したアルヴァーロが裏山にいるレオノーラに最後の祈りをと頼む。思いがけない再会に驚くが、カルロが刺されたことを知って、兄に近づこうとするレオノーラをカルロは最後の力で刺す。グァルディアーノ神父はアルヴァーロに「のろってはいけない」と諭し、レオノーラは2人の前で息を引き取る。

 

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ストーリーからしてとっても暗いオペラなのですが、それにメリハリをつけているのが2幕、3幕に出てくるジプシー女のプレツィオシッラで、軽快なメゾの歌を歌い、場を盛り上げます。

父親の敵とはいえ、カルロは修道院に入って別の生活を送ることになった、恋人たちにも執念深く復讐しようとします。憎しみは父親を殺した混血のアルヴァーロだけでなく、妹にも同じだけの執念深い憎しみです。「妹は悪い男に騙されていたんだ」なんていう家族にありがちな都合の良い考え方をしようとしません。(しかし、誰にも頼らずに数年も2人を捜して殺すために放浪するとは遺族の感情って・・・?)

さらに、このオペラの背景には人種差別問題がからんでいます。レオノーラが家族にアルヴァーロとの結婚を許されなかったのは、彼がスペインの植民地である南米の血筋だからです。

初版ではアルヴァーロは最後に自殺をしてしまうのだそうです(修道士なのに)。さらに、ヴェルディにはめずらしいこのオペラの序曲も最初はなかったのだそうです。このオペラはカルロ、レオノーラ、プレツィオシッラ、アルヴァーロ、カルロ、グァルディアーノの主要5人(S/Ms/T/Br/Bsのそれぞれの配役)にそれぞれの声域を生かした音楽になっているのです。

 

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