Hänsel und Gretel
(グリム原作・フンパーディンク作曲)
あらすじ
1幕
貧しいほうき職人、ペーターの家で、二人の子供のヘンゼルとグレーテルが遊んでいるが、お腹が空いたが、貧乏で食べるものがない。仕方がなく、二人で踊って空腹を忘れようとするが、床に転んでしまう。そこへ2人の母親のゲルトルートが帰宅して、2人が遊んでばかりで仕事をしないことを叱りつける。彼女は2人の子供に森へ行って、いちごを摘んでくるように言いつける。ペーターが帰宅し、暗くなっても子供たちがまだ戻ってこないことに夫婦は心配になって、森へさがしへ行く。
2幕
兄妹は森の中でいちごを食べていたが、気が付くとすっかり暗くなっていた。眠りの精という小人が背負っている袋から砂を取り出して兄妹にかけると、2人は眠ってしまう。
3幕
夜が明け、朝もやが消えると、兄妹は森の中にお菓子でできた大きな家があることに気が付く。兄妹は喜んで食べていると、家のなかから魔女が出てきて、甘い声をかける。子供たちは信用しないので、ヘンゼルに魔法をかけておりに入れてしまった。魔女はグレーテルを働かせてヘンゼルを太らせて食べようと考えている。ヘンゼルは小枝を使ってまだ太っていないとごまかし続けている。グレーテルは魔女の呪文を覚えて兄を助ける。二人は魔女がかまどを開けた時、かまどに押し込んで閉じ込めた。かまどが爆発し、中から魔法で閉じ込められていた子供たちも出てくる。
皆で喜び合っていると、ペーターとゲルトルートが現れた。夫婦は自分の子供たちの無事を喜ぶのだった。
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今更、申し上げるほどでもないほど、誰でも知っている童話を主題にしたオペラです。しかし、私たちが知っているこのお話って、たしか、母親は子供たちと血がつながっているのではなくて、継母で、厄介払いしたかった、というような理由ではなかったか?しかも、兄妹が魔女から助かって、家に戻ったとき、その継母はすでに死んでしまっていたのではなかったか?というような気がします。
もっとも、童話って、元々の話から随分、変えられていることが多いですよね。たとえば、『白雪姫』のお后は継母の白雪姫の美貌に対する嫉妬が原因というのが、有名ですが、本当は実の母娘で、娘は父親と近親相姦になっていて、母親に対して、「もう盛りが過ぎた女は価値がない」と言ってしまったのが原因だとか。この童話も継母の憎しみ、というのが希薄に書かれています。
フンパーディンクの音楽はワーグナーのようでもありますが、童話をテーマとしたものが中心になっています。『七匹の子羊』なども作ったようです。しかし、このオペラ以外にはあまり知られていないものになってしまいました。オペラとしては、女声が中心になるオペラです。男性は父親のペーターのみ。ヘンゼルもメゾのズボン役です。なぜか、クリスマスに上演されることが多いオペラです。