L’Italiana In Algeri
(原作アンジェロ・アネッリ 作曲ロッシーニ)
あらすじ
1幕
アルジェの太守ムスターファは好色で、自分の貞淑な妃エルヴィーラを追い出しイタリア人の奴隷リンドーロに下げ渡し、なかなか思い通りにならないというイタリア女をモノにしてみたいと思っている。
海賊に狙われた船に乗り、奴隷にされた美しいイタリア女イザベラはムスターファの元へ海賊ハーリーに連れて行かれてしまう。かつての恋人リンドーロと再会した彼女は機転を聞かせて、自分の奴隷にして欲しいと頼む。
2幕
トルコ風に着飾ったイザベラはムスターファに媚態でじらしながら、妃に意味ありげなことを行っている。イザベラに横恋慕しているタッデオは彼女のおかげで、侍従長に出世する。リンドーロはムスターファにパッパタッチという享楽のままにできる結社に入るようにとすすめる。リンドーロとタッデオは逃げ出す計画を立てている。イザベラは同郷の奴隷たちを励ます。ムスターファは乗り気で、見ず聞かずという規則を守るようにと誓わされる。そして、ムスターファは奴隷達が帰り支度をしたり、イザベラとリンドーロが愛を誓い合っているのを見ても咎めることができず、飲み食いをしているだけになる。船が去り、自分が騙されたことに気付いたムスターファは妃に謝り、よりを戻す。一同はイタリア女の行動力に関心する。
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「セヴィリアの理髪師」に先駆けたロッシーニのオペラ・ブッファです。上演の機会はとても少ないです。原作はトルコという設定ですが、このオペラはアフリカのアルジェリアになっています。イスラム圏でターバンを頭にかぶった王様が、ハーレムを持っていればそれでいいようですね。
ストーリーとしてはメチャクチャですが(なんで、イスラム圏の王様のハーレムにヨーロッパの女性が連れて行かれるストーリーってこうなんだろう?)、そのメチャクチャぶりが好きという人も多いようです。
キャラクターとして、イザベラは大変ポジティブです。頭の良い女性を生き生きと描くことが上手なロッシーニのヒロインの典型です(なぜか、ロッシーニに限らず、オペラブッファはなぜか機転がきいて頭の良い女性がヒロインになることが多いのだけど)。奴隷になって、見知らぬ土地に連れて行かれた時、アリア「むごい運命よ」と前半で自分の運命を嘆きますが、後半では自分のように美しければ皆憧れるのは当然だ、と言った上、イタリア女のやることを見せ付けてやるわっ!と急に前向きになります。そして、最後には、同郷の奴隷達を励まします。一人あるいはリンドーロと二人だけでこっそり逃げようとは思っていないのですよね。
脇役は、イザベラに恋する老人タッデオ、海賊ハーリー、ムスターファの妃エルヴィーラがいますが、個性的ですよね。しかし、どうもこのオペラはヒロインが中心で、リンドーロでさえ、ちょっと影が薄い感じ。ムスターファは結構憎めないキャラクターだったりします。