Pagliacci
(レオンカヴァルロ作曲)
あらすじ
プロローグ
パリアッチ(道化師)の衣装を着たトニオが幕の間から、「道化師も人間なので感情があります。これから始まる芝居は絵空事ではありません」と述べる。
1幕
ある村に座長のカニオ率いる道化一座がやって来る。村人たちは彼らを歓迎して、芝居を楽しみにしている。
村人が団員の一人のトニオとカニオの妻ネッダとのことをふざけて冷やかすので、カニオは胸ぐらをつかんで怒るが、すぐに気を取り戻して、「もしも、ネッダが舞台のように現実の上でも他の男と浮気したら芝居も違う結末になる」と説明する。その様子を見て、ネッダはもしかしたら、自分がその村のシルヴィオと恋に落ちたことを知られてしまったのではないのだろうか?と不安がる。彼女は少女時代、孤児だったが、カニオに引き取られて、この一座に加わり、結婚したのである。鳥のように自由に生きたい、という歌を歌っていると、影からトニオがその歌を誉めて、ネッダに言い寄ろうとする。ネッダがあしらっているにもかかわらず、しつこいので、彼女はそばにあった鞭で追いかえす。シルヴィオが現れ、ネッダは、二人で今夜の芝居が終わったら、駆け落ちしようと約束する。これを見たトニオはカニオに告げ口をする。カニオはシルヴィオを追おうとするが、逃げられる。ネッダに名前を尋ねるが、答えてくれない。芝居の時間が迫っているということで、それぞれ、準備にかかる。
2幕
村人たちが、楽しみに芝居を待っている。
芝居ではネッダが浮気妻のコロンビーナに扮していて、夫の留守中に恋人のペッペが扮するアレッキーノを待っている。トニオの扮する召使役のタッデオはコロンビーナに言い寄るが相手にされず、窓から入ってきたアレッキーノに踏まれてしまう。タッデオが去ると、二人は夫に眠り薬を飲ませて逃げようと相談している。カニオ扮するパリアッチョが出てきて、コロンビーナに誰がいた?と問い詰める。コロンビーナは「タッデオ」と答えて、芝居通りに答える。しかし、カニオは現実と芝居との区別がつかなくなる。それを観客の村人たちが迫真の演技と誉める。罵るカニオにネッダは「だったら、自由にして」と答え、あなたの嫉妬より私たちの愛情の方が強い、と言い返す。とうとう、カニオは舞台の上で、ネッダを刺し、瀕死の彼女の「シルヴィオ助けて」という声で寄ってきたシルヴィオも刺されてしまう。カニオは二人の死体を見て、「喜劇は終わりました」とつぶやく。
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このオペラは作曲家のレオンカヴァルロが子供の頃、本当に起きた事件を元にしたものなのだそうです。観客の中には小さな子供もいれば、一座の中にも子役がいます。実際に殺人事件の見てしまったこの子供たちは将来、どう思うのでしょうか?
プロローグと2幕のオペラですが、実際の上演時間は1時間程度です。同じ恋愛がらみの嫉妬で人が死ぬ、マスカニーニの「カヴァレリア・ルスティカーナ」と抱き合わせで上演されることが多いです。
ネッダを歌うのはリリコ・ソプラノで、蝶々夫人とかミミとかも歌っている歌手がなることが多いです。脇役だった歌手がプリマドンナとしてステップを踏む時の役にもなりやすいですが、もしかしたら本当は演技の難しい役なのかもしれません。
偏見かもしれませんが、確かに、喜劇をよくやる劇団は表面は華やかでおもしろおかしそうにやっていても、裏の世界では、他の人間関係以上にドロドロしている、というようなイメージがありますよね。