Pygmalion

(ラモー作曲)

初演

1748年

登場人物

ピグマリオン(彫刻家、T)/セフィーズ(ピグマリオンの恋人、S)/彫像(S)/愛の神(S)/美の神(バレエ)

あらすじ

1幕

彫刻家ピグマリオンは自らが作った彫像に恋をして苦しむ。セフィーズが、心変わりを責めると、それを否定せず、希望のない彫像への恋への苦しみを逆に訴えられてしまう。愛を取り返すことが不可能であることを知ったセフィーズは去っていく。

ピグマリオンが、彫像に対する愛が報われるようにと、愛の神に祈っていると、彫像が動いて話すことができるようになる。彫像は、人間になったことを喜び、動けなかったときからピグマリオンを愛していたことを打ち明ける。ピグマリオンは苦しい恋が報われたことを喜ぶ。

愛の神が現れ、ピグマリオンに、「おまえの才能への返礼にほかなりません」と告げ、彫像に3人の美の神による人間としての教育をさせる。

神々や人々による祝いのバレエの後、一斉で愛が報われた喜びを歌う。

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このオペラはギリシャ神話に由来しています。キプロス島の王ピュグマリオーンは彫刻に対する造詣が深く、自ら作った彫像に恋をしてしまいます。アフロディテにその彫像に似た女性を求めたところ、彼女は別の人間の女性を連れてきたのではなく、その彫像に生命を与えて人間にしたのでした。その彫像はガラティアという名前で、彼と結婚し、娘が生まれたそうです。

自分が作った彫像に恋をして苦しむ。自分の作品に愛情を抱く人は多いと思いますが、クリエイティブな仕事をしているような人でもこんな気持ちになるということはまずないでしょう。でも、人形に恋したホフマンのようにアブノーマルに見られる人間の話のオペラではありません。「源氏物語」の紫の上にもあるように、見込みがありそうな原石を磨いて自分の理想の女性に育て上げる願望を扱ったオペラなのです。この「ガラテア」の神話は、他の作家にも扱われている題材ですが、映画「マイ・フェア・レディ」もこの神話に基づいているそうです。

彫像は「あなたが私の掟になってください」とピグマリオンに言います。彼女は生身の人間セフィーズのように、ピグマリオンに抗議をすることはしないのでしょう。容姿が完璧でも「ノー」が言えない女性がそんなに魅力的なものなのでしょうか?そんな疑問が残りますが、何はともあれ「芸術と愛」というすばらしいものが結合した、そんな喜びを感じさせるバレエオペラです。

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