Roméo et Juliette

(シェークスピア原作・グノー作曲)

あらすじ

プロローグ

厳かな雰囲気で人々が両家争いのために犠牲になった若い男女のことを歌う。

1幕

キャピュレット家で娘ジュリエットの成人を祝う舞踏会を行っている。パリス伯との結婚話も進んでいるが、彼女はもっと青春を謳歌したい、という。舞踏会で、キャピュレット家と争っているモンターギュ家のロメオが仲間達とお忍びで現れ、2人はに落ちる。ジュリエットの従兄ティバルトのせいで、ロメオの素性が知られてしまう。

2幕

ジュリエットはバルコニーで両家の不仲を嘆く。ロメオが現れて、2人は愛を誓い合う。

3幕

翌朝、ロメオとジュリエットはローラン神父に秘密の結婚式を挙げるようにと頼む。両家の和解を2人に託して、ローランは承諾する。

ロメオの小姓スティファノがキャピュレット家の前で冷やかしの歌を歌う。それが原因で、両家の郎党が争い会う。ロメオの親友メルキューシオがティバルトに刺され、逆上したロメオもティバルトを殺してしまう。ロメオはヴェローナからの追放処分を受ける。

4幕

ジュリエットの部屋で、恋人たちは夜を明かす。朝が来ると、ロメオは未練を残して去って行く。ジュリエットは父親からティバルトの遺志としてパリス伯との結婚を命じられる。ローランに相談すると、彼は仮死状態になる薬を与えて、ロメオに連絡を取るので墓場から駆け落ちするようにと言う。

パリスとの結婚式で、ひそかに薬を飲んだジュリエットは指輪の交換で、急に倒れてしまう。

5幕

ローランの連絡は障害のためロメオに届かなかった。

ジュリエットの墓場に来たロメオは彼女の顔を見ると後を追うために毒薬を飲む。その直後にジュリエットが目を覚まし、2人は喜ぶが、ロメオに毒が回ってしまう。その様子を見たジュリエットはロメオから短剣を抜いて、自分の胸を刺す。恋人たちは一緒に息絶えるのだった。

 

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ロメオとジュリエットは誰でも知っているシェークスピアの名作です。今更、このストーリーに突っ込みを入れるまでもありません。このオペラには「ロメオ、あなたはどうしてロメオなの?」とか「あれはひばりではなく、ナイチンゲールの声」などという名セリフもきちんと残してあります。

しかし、原作では確か、ロメオが死んだ直後にジュリエットが目を覚ますものではなかったでしょうか?すれ違いで、明暗をわけてしまうんですよね。それから、このオペラではロメオはジュリエットと知り合う前にはロザリーヌという恋人がいたようなのです。そこまでしてのめり込んでしまう禁断の恋、というところを表現したかったのかもしれませんけど、このストーリーに青臭いイメージを抱いていた私としては、これだけはちょっとな…と思います。

ロメオとジュリエットは他のオペラの題材としては青臭い感じがしますが、意外と扱われているものが多いです。ベッリーニも取上げました。しかし、グノーのロメオとジュリエットだからこそ若々しくて青春を謳歌したいという無邪気な少女から、恋のために死んでしまう女性へと成長する過程を描写することができたのではないだろうか?とも思います。

脇役としては、ズボン役のスティファノがいいです。彼はなんとなく「ファウスト」のジーベルを思い出します。地味ですが、重要な役なのです。原作では、従兄を殺してロメオをジュリエットは非難するのですが、このオペラではすんなり許してしまうのです(追放の場面からすぐに初夜の喜びに浸る場面に変わってしまう)。ここで、ジュリエットの葛藤を表現した方がオペラらしいのではないだろうか?と思います。

音楽では、1幕の「夢に生きたい」というジュリエットのワルツと呼ばれるのアリアが有名です。これはソプラノのリサイタルでもよく歌われます。しかし、ジュリエットのコロラトゥーラが聞けるのはこの場面のみです。これだけが有名ですけれども、4幕で歌われるロメオとジュリエットの愛の二重唱も甘美で美しいです。甘い結婚の喜びから、焦り、不安、別れへと移っていく様子が描かれています。ストリングの前奏がとてもセンチメンタルです。私の最も好きな愛の二重唱です。

 

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