位階

 さて、それではこの時代の位階、仕事などなど。
まずは幸鷹さんの中納言と検非違使別当から。
中納言と言うのは太政官の官職名です。
太政大臣(正従一位)(正一位、従一位のどちらかということです)
左大臣(正従二位)前のシリーズの、藤姫のパパの役職ですね
右大臣(正従二位)
内大臣(正従二位)
もちろん、この大臣達がトップグループです。
太政官は今で言う内閣ですから、政治の中枢を担う人たちなわけです。
その下に
大納言(正三位)
中納言(従三位)ここに幸鷹さんが。
参議(正四位下)
がいます。納言の職は天皇への進言や天皇の意志を表す文書を作成します。
つまり、秘書ですね。ちなみに少納言(従五位下)はその下。
検非違使別当とは、警察庁長官のこと。かっこいい!(笑)

 時朝さんは、蔵人くらうどですね。この職は天皇の側近で、勅旨の伝達や奏上など
諸事務を担当します。つまり、幸鷹さんよりも位は低く、雑務が増えてますが
帝直結の部署、秘書と思えば近いかもしれません。
蔵人の別当(長官・正二位)は左右大臣が兼任します。
別当・頭と続き、なにもつかない(笑)蔵人が五位、六位です。
位的にはやはり太政官と比べると低くなりますが、職業上帝の近くに控えるので
六位でも昇殿(御殿の間にあがること)を許されます(全員ではない)。
名門の子弟が若年のうちに経験するポストでもあります。
実はこの蔵人という職業には、他にない特徴があるのです(六位限定ですが)。
それは…天皇専用の「菊塵きくじん(青色)の袍ほう」の着用が許されていたことです。
目立ちますね、これは。ですから、若い方たちに人気の職業でもありました。
仕事柄、帝からの覚えもめでたいですしね。
時朝さんは、五位ですが院の諸事を取り扱っているのかもしれませんね。
院政では、院の庁で政務を執りますから、そちらに秘書が必要になる訳です。
ゲームをやってみたら、その辺も出てくるのででょうか?

 さて、泉水さんの式部大輔ですが、まずは式部省から。
八省〔中務・式部・治部・民部・兵部・刑部・大蔵・宮内〕の八つの省を
こう呼ぶのですが、一つ一つ説明すると長くなるので割愛。
式部省は文官の人事や儀礼などを担当。他に大学寮を管理しています。
泉水さんの大輔(正五位下)は卿(正四位下)に次いで二番目のポスト。
臣下に降りたとは言え、院の甥である身分を活かせば、出世は思いのまま
なはず…なのですが、この方はあまりそう言うことには興味が無いようですね…。

 さてさて、親王グループに参りましょう。
彰紋親王と和仁親王ですが、帝の弟宮、つまり院とは親子である訳ですね。
帝に男皇子がいらっしゃらないから、彰紋親王が東宮位についていると考えられます。
また、院と帝の仲がものすごく悪かった場合…も、考えられます。
これは、例えば今の帝が東宮に譲位した場合を考えますと、帝は新帝の後見を
務める事ができません。つまり、院として政を見ることができなくなるわけです。
(兄弟ではダメなのです…そういう決まりだったのです)
ですが、院は院のままですから、東宮に働きかけることは充分に可能ですから
引き続き我が世の春を謳歌することができます。
こんな風にしてむりやり政治から遠ざけられた、英邁な天子は、大抵怨霊に化けますが…。

 設定では、親王のお二人は腹違いということですが、話の筋上、和仁さんの方が
尊い血筋のような気がします。例えば女御も臣下から入内したのではなく、
宮腹(つまり宮家の姫)だった場合ですね。
藤原家の女御からお生まれになったのが今東宮と考えると、お血筋で勝る和仁親王が
東宮位を得られなかったことにご立腹なさるのも道理かもしれません。

 この母方の血筋、本来はとてもとても重要です。
和仁さんと、泉水さんが院派ですから、この二人は近いお血筋なのかもしれませんね。
位はなく、親王としての位「品ほん」で分けられています。
東宮は当然、一品親王、和仁さんもそうかな。実家の力の強さが生きてくる所です。
ですから、政治的な力のないご実家をお持ちになると、いくらお血筋がよろしくても
二品、三品、四品…また最悪な場合、無品親王となる可能性もあります。
無品で廃れて行くくらいなら、苗字を頂いて臣下に降りた方がおりこうです。
位階も貰えますし、無用な東宮位争いの渦にも引き込まれませんから。

 さて、最後は低い位〜無位無官のグループです。←ヒドイ言いざま…。
勝真は平氏の下級官吏ということですが、どの辺りに所属しているのでしょうか。
六位以下と仮定、省の下の役所〔職・寮・司〕のどれかでしょうか。
ちなみに泰継さんは陰陽師ですから陰陽寮配属、官職については触れられていないので
最下位、少属(従八位下)あたりかな…と。
ゲーム設定上、同じ役所はないと考えます(笑)。つまり、陰陽寮、式部省それと
東宮職はないと思います。上司と部下がいるってのもね…。
それにしても、なんでこの人だけ所属省庁が出ていないんだ…(怒)
と言うわけで、勝手な憶測で。修理職しゅりしき少属(従八位上)
皇居の修理、造営などに携わる職です。なんとなく勝真さんのイメージかな。

 そして頼忠さんですが、院に仕える武士団の一人です。おそらく官職には
ついていないと思われますが、もしかして貰っているかもしれません。
腕の立つ武士と噂になれば、それだけで「めでたい、位を賜る」てなことにも
なるかもしれません(いい加減ですが、それが院政なのです…)
清和源氏については第四回「武士」の所でお話しましょう。
イサトくんは僧兵見習ということでしたが、僧兵についても次回「仏教」で。
彼と勝真さんが乳兄弟、ということにもそのうち触れましょう。

 そして翡翠さん。海賊…に位があるわけなく、正真証明の無位無官です。
しかし…彼だけ本名が明かされていないところを見ると、きっとワケあり(笑)
帝からの密命を持って、海賊に身をやつしていると考えます。
その際、どんな位の人が適任か考えてみましょう。
太政官で、朝議に参加している身ではいなくなったらすぐにばれてしまいます。
地方に行くことが不自然でなく、尚且つ適度に高位高官…そんなのあるのでしょうか?

…………あります(笑)。

 地方官ですが、大宰府の長官、帥(従三位)。これは基本的に親王がなります。
そして、帥は任地に赴かずその下の大弐(従四位下)が向います。
仕事の内容は税の取り立てを含む九州・壱岐・対馬の統括と、外交・国防です。
どうでしょう…海賊と連絡を取り合うのにいい職業ではありませんか?
しかも、帥は普通下向しませんから、大宰府の現地役人達は、帥は都にいると思っていて
都の貴族達には、帥なのに下向した変わり者がいると思わせていればいいのです。
まぁ帥は大抵親王がなるので、そうなると雅仁、友仁という名前になってしまうかも…。
それも、人目をくらませる廃れ皇子…院の忘れられた皇子…とかが適任だなぁ。
もちろん、太宰帥を拝任するまでは無品親王でいて欲しい。
人生大どんでん返しが、たまらないスリル(違)。
いやまぁ大弐でもいいんだけど、なんとなくイヤ(笑)

…と、煩悩が炸裂したところで、本日はこれまで!
次回は、時代を揺るがす(笑)仏教、そして陰陽にも多少触れられるかと思います。